北村 みちよ先生
■担当講座
- 初級講座「はじめての翻訳技法」
先生への一問一答
―― なぜ翻訳者になろうと思ったのか/きっかけ
大学で英米文学を専攻し、卒業後は銀行に就職しました。それから3年ほど経ったころ、英語を学び直したい気持ちが芽生え、洋書を読んだり英会話学校に通ったりするようになりました。そんな折、主に児童書の翻訳を手がけていらっしゃる片岡しのぶ先生のご著書『【入門】翻訳家になりたい人へ 英語の楽しさ・翻訳の世界の面白さ』(中経出版)をたまたま手に取ったのです。その本を読み終えるころには、「翻訳家になりたい。これが自分の目指す道だ」と思っていました。今思えば、なんて単純なきっかけなんでしょう。でも、あの一冊との出会いには心から感謝しています。
翻訳者を目指す方へのメッセージ
わたしは、翻訳の勉強を始めてから出版翻訳者としてデビューするまで、20年ほどかかりました。それでもあきらめず、しつこくこの道を目指し続けたのは、翻訳が好きだからです。でも、好きだという思いだけでは、仕事にはつながらなかったでしょう。翻訳者になるには、「行動すること」がとても大切だと常々感じています。たとえばコンテストに応募する、講座や勉強会で学ぶ、出版翻訳者を目指している方なら、訳したい作品を見つけてレジュメ(出版企画書)を書いてみる――どんなことでもいいと思います。まずは、手近なことから始めてみてください。そうした行動の積み重ねが、夢の実現につながっていくことでしょう。
■プロフィール
東京女子大学文理学部英米文学科卒。卒業後は銀行に勤務。結婚を機に退職し、以前からの夢だった出版翻訳者を目指して勉強を開始。子育てをしながら細々と翻訳の学習を続け、2013年に最初の訳書『エーリヒ・クライバー 信念の指揮者、その生涯』(アルファベータ、共訳)を刊行。翌年に『英語で聞く 世界を変えた女性のことば』(IBC パブリッシング)をはじめノンフィクションの単独訳書を数冊出したのち、2016年には『ウィルキー・コリンズ短編選集』(彩流社)を編訳。その後も、『バーナデットをさがせ!』(彩流社)、『女たちの沈黙』(早川書房)などの文芸小説の訳書を刊行。TQEには94回から関わっている。最新訳書『モンキービーチ』(彩流社)。また、「翻訳者のためのおしゃべりサロン」のスタッフとしても活動中。


