
第106回 特許明細書・電気(英文和訳)
井古田さん
1.自己紹介をお願いします
第106回TQE「特許明細書・電気」英文和訳に合格した井古田と申します。2022年までは半導体関係のエンジニアでした。
2.受検した言語の学習歴を教えてください
正式な英語学習歴は中学から大学の初年度までです。大学卒業後は半導体デバイス・装置メーカに勤務し、英語の論文や特許を読んだり、英語での装置マニュアルやプレゼン資料の作成など、英語を使用する機会はありました。
3.翻訳の学習歴を教えてください
2022年に退職した後、サン・フレア アカデミーの「IT・通信」の中級・上級講座および「特許明細書IT・電気・機械」の中級・上級講座を修了し、2024年からは特許の校正作業に携わっております。
4.何がきっかけで翻訳者を目指そうと思いましたか
コロナ禍をきっかけに、時間の制約なく在宅ででき、年齢に関係なく続けられる仕事に就きたいと思うようになりました。そこで、今までの経験を生かせる特許翻訳者を目指そうと考えました。
5.TQEを受検したきっかけは何ですか
多くの翻訳会社では、トライアルを受けるにも数年の実務経験が必要とされますが、TQEに合格すれば、実務経験がなくとも「翻訳実務士」としてサン・フレアに翻訳者登録していただけるからです。また、TQEは評価結果だけでなく、細かいフィードバックをいただけるので、どこに問題があったのかが明確で、次に生かすことができます。
6.TQE合格のために苦労した点、悩んだ点はどういったことでしょうか
翻訳講座で学ぶなかで、他の翻訳者を目指す方と比較して、私は英語学習歴が圧倒的に短く、文法をきちんと理解していなかったことを痛感しました。また特許特有の表現にも悩まされました。
7.苦労した点、悩んだ点はどのように解決されましたか
高校生用の「総合英語Evergreen」を読み、それでも疑問が残るときには、先生に質問しました。また文法に関係するセミナーを積極的に受けるようにしました。先生に直接質問できる環境があるのとないのとでは理解度が大きく異なってきます。特許特有の表現に関しては米国・欧州特許庁のホームページで公開されている原文とそれに対する訳文を比較することで多くの表現を学ぶことができました。
8.合格した分野を受検するために参考にした書籍等はありますか
上記7の参考書以外には「翻訳の泉」と翻訳講座のテキストです。
9.翻訳者としてのこれからの計画を教えてください
しばらくは校正者としての仕事をしつつ、特許翻訳の勉強を続けていく予定です。また時代の趨勢もあり、MTPEなども勉強していきたいと思います。
10.TQE合格を目指す方々にメッセージをお願いします
TQE試験を受け始めて1回目から3回目までは順調に点数が伸びたものの、4回目で点数が大幅にダウンした時には、もう受検するのをやめようかとも思いました。幸い5回目で合格できましたが。課題との相性もありますので、フィードバック内容をしっかりと確認し反省すべき点は反省し、しかし必要以上に落ち込まずに、次の試験に備えてください。努力は裏切らないと信じて!