サン・フレアアカデミー

「TQE」合格者インタビュー

第94回 ビジネス全般(韓文和訳)

花岡さん

1.自己紹介をお願いします

2021年2月に行われた、第94回TQE 「ビジネス全般」韓文和訳に、初めての挑戦で合格しました、花岡と申します。現在はフリーランスの韓国ドラマ字幕監修者として日々忙しく働いております。社会人と大学4年生の息子たちがおり、いよいよ子育ても完全に卒業というところです。

2.受検した言語の学習歴を教えてください

ファンだった、パク・ヨンハという韓国の俳優で歌手の方が、2010年6月、突然自ら命を絶ってしまい衝撃と悲しみの中にいたのですが、日本語が上手だったヨンハのお墓の前に行く時は、絶対に韓国語で挨拶をすると決意。2011年3月、44歳で韓国語の勉強を始めました。最初は近くにあった民団の韓国語講座に通い、その後はNHKラジオ講座、在日本韓国YMCAなどで韓国語の勉強を続けてきました。
当時は自分自身も病気をしており、韓国語の響きに癒されながらのんびり勉強をしていたのですが、ある時、「字幕翻訳」に関する講演会に何気なく参加したところ、字幕の世界に憧れるようになりました。講演をしてくださった林原圭吾さんの字幕制作会社「西ヶ原字幕社」様が、全12回の字幕スクーリングを年に1回行っていると知り、韓国語の実力がなさすぎたので1年間待って、憧れのスクーリングに参加し、その修了試験で1位を頂くことができました。スクーリングに参加でき夢が叶ったと思っていたところ、同年、ネットで募集を見つけトライアルを受けた、韓国ドラマ等の配給会社(株)コンテンツセブン様に字幕監修者として採用されました。この時51歳で、それまで20年以上専業主婦でしたが、初めて会社員になりました。

3.翻訳の学習歴を教えてください

上記の字幕スクーリング以外には、翻訳のための勉強の経験はありません。

4.何がきっかけで翻訳者を目指そうと思いましたか

字幕監修者として働いているので、「翻訳者を目指す」という意識はありませんでしたが、今回、合格を頂き「翻訳者にしていただいた」というのが本当のところで、驚きつつも大変うれしく思っております。

5.TQEを受検したきっかけは何ですか

字幕監修は、字幕翻訳者から納品された字幕をあらゆる面からチェックし、放送できる状態に仕上げるのが仕事です。もちろん、字幕の内容に対して修正代案を出すことも仕事の1つです。昨年末、たまたまネットでTQEのことを知り、自分が提案している訳のレベル(翻訳力)について客観的な評価が知りたいと思い、また詳細な解説もあるということで申し込みました。

6.TQE合格のために苦労した点、悩んだ点はどういったことでしょうか

受検した時期が、ちょうど猛烈に忙しく、過去問を取り寄せたものの1度も解くことができず、解説に書かれている注意点のみを読んで、ぶっつけ本番で試験に取り掛かりました。

7.苦労した点、悩んだ点はどのように解決されましたか

2題のうちの1題が技術に関する問題だったので、普段接しない単語が多かったため、同じ技術が日本語では何という言葉で流通しているのか、自動車メーカーや官公庁などのHPで調べて確認するのに時間がかかってしまいました。また、自信がないため、直訳調になってしまった部分があり、当然のことながら、十分な内容の理解なくして翻訳はできないと痛感しました。

8.合格した分野を受検するために参考にした書籍等はありますか

ビジネス全般ということで、特にありませんでした。

9.翻訳者としてのこれからの計画を教えてください

改めて基礎からしっかり勉強し直し、信頼される訳文を提供できるように努めたいと思っています。また将来的には、日→韓の翻訳もできるようになりたいと、ちょっと欲張った夢も持つようになりました。

10.TQE合格を目指す方々にメッセージをお願いします

TQEは、試験を受けること自体に大きな意味があると思います。決められた時間の中で訳し切って推敲する作業は、普段なかなか1人ではできません。その緊張した時間の中で原文と格闘することで、何を求められているのか、段々と分かってくるのではないでしょうか。その上、結果を客観的に評価してもらえる点でも稀有な試験だと思います。(特に韓国語は、他にこういう試験はないと思います。)
迷ったら、とにかくやってみることをお勧めしたいです。やってみたら、必ずやる前と何かが違ってくるはずだと考えるからです。
私も頑張ります。ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

「TQE」概要